先日、生徒から「エネルギー順位とは何ですか?」という質問がありましたので、その回答をまとめてみました。
エネルギー順位は、端的に言えば物質にとっての居心地の良さを示したものです。
例えば、水素分子二つと酸素分子一つが存在する場合と、水分子二つが存在する場合のエネルギー順位について考えてみましょう。この図で上側に位置するのは分子の持つ内部エネルギーが高い状態、つまりエネルギー順位が高い状態で、分子にとって居心地が悪い状態を示しています。一方、下側は分子の持つ内部エネルギーが低い状態、つまりエネルギー順位が低く、分子にとって居心地が良い状態を示しています。
居心地の悪い上側にいるとき、何らかのきっかけ(例えば熱の加わるなど)で、水素分子と酸素分子が反応し、熱を放出しながら水になるという反応が起こります。このとき、エネルギー順位の差分に相当する熱が放出されます。この反応で発生する熱を測定することで、エネルギー順位の高さを測定することができます。