元科学者の考える計算ミスを減らす方法

こんにちは、科学と教育の可能性を追求している、元科学者で家庭教師の中村大介です。私自身、長年科学の世界で研究に携わる中で、計算というものに慣れ親しんできました。しかし、どれだけ計算に慣れても、計算ミスというものは常につきまとう悩みの種でした。

そして、家庭教師として8年間、多くの中高生の学習をサポートしてきた経験から、計算ミスに悩んでいるのは私だけではないということを痛感しました。

「ケアレスミスをなくしましょう」 「計算を間違えないように気を付けましょう」

先生たちは、口をそろえてこう言います。 しかし、本当に気を付けていれば計算ミスはなくなるのでしょうか? テスト中に生徒たちは十分に注意を払っています。 それでも計算ミスはなくなりません。 なぜなら、計算ミスは「気をつける」だけで解決するほど単純なものではないからです。

 

重要な考え方

そこで、この記事では、科学者としての経験と家庭教師としての指導経験を踏まえ、お子様が計算ミスを減らせるようにするための具体的な方法を提案します。保護者の皆様がまず一番にしてほしい事はこちらです。

 

「気を付けよう!」と言うのをやめる

 

先ほども述べたように、「気を付けよう」という言葉は、計算ミスを減らすための根本的な解決策にはなりません。生徒たちは既に気を付けているからです。大切なのは、計算を行う際のプロセスそのものを見直し、改善することです。なので以下の例を参考にしてお子様の計算プロセスを研究してみましょう。

計算ミスを減らすための具体的な方法

①字の形を見直す

計算ミスの中には、字の形の認識間違いから起こるものが少なくありません。例えば、以下のものが挙げられます。

  • zと2
  • xと×
  • qと9
  • 3と5

これらの文字や記号を区別しやすくするために、以下のような工夫をしてみましょう。

  • zは真ん中に斜線を引く
  • xは左右を分けて書く
  • qは筆記体で書く
  • 3と5については、私もまだ検討中ですが、丁寧に書くことを意識するだけでも違いは生まれると思います。

お子様の書いている数式を確認して上記に当てはまったり、何度も同じ思考過程で間違える個所があればどうしたら改善されるかを検討してみましょう。勉強はお子様自身が改善する事に価値があるので、「同じ個所で間違っているように思うのだけど、どうしたらよいかな?」と問いかけつつ自分で対策を見つける手助けが出来るとなお良いかと思います。

②計算過程で列を揃える

筆算をする際に、縦の列がずれていると計算ミスが起こりやすくなります。同様に、文字を含む計算でも、=の位置や同じ項の位置を揃えることで、計算ミスを減らすことができます。

 

③式を紙に対して水平に書く

計算に慣れていない生徒の中には、式が右上や右下にずれていくケースが見られます。式をまっすぐ書くために、罫線入りのノートや方眼ノートを活用することをおすすめします。

④計算過程を省略しない

中学生までは暗算で解けた問題も、高校生になると複雑になり、暗算での処理が難しくなります。計算過程を一つ一つ丁寧に書き出すことで、後から見直しやすくなり、計算ミスを防ぐことができます。

まとめ

計算ミスは、誰にでも起こりうるものです。しかし、今回紹介した方法を実践することで、計算ミスを減らし、より正確な計算ができるようになるはずです。ぜひ、これらの方法をお子様とご一緒に試してみてください。
もし、お子様の計算ミスについてお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。